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経済系学部ってどんな学部?

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経済系の学部としては、代表的なものとして経済学部、経営学部、商学部の3つが挙げられます。これらの学部は経済活動について理論的に分析・研究するという点で共通しています。これらの違いとしては、まず視点が違うということが挙げられます。例えば、ある街があって、そこではたくさんの人、車などが行き交っているとします。この人々の動きをビルの屋上から眺めて全体的に観察するのが経済学部的視点であり、地面に立って人々の動作から顔の表情までつぶさに観察するのが経営、商学部的視点であると言えます。経済学部では主として国家的、世界的な経済活動が研究対象となるので論研究が中心となり、経営学部、商学部では経済活動の現場が研究対象となるので実践的分野の研究が中心となると言えるでしょう。これらの学部では、数字や計算を扱うことが多いので、文系学部とはいえ、ある程度の数学的知識が必要とされます。

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学部紹介

経済学部

経済学の目的を端的に表現すると、モノとカネの流れを精緻に分析し、理論的に説明することです。学習内容は、主に個別の経済主体の行動に基づくミクロ経済学と一国家を対象に相対的な経済活動に基づくマクロ経済学の二つを中心に経済理論を学びます。経済学部の授業では考え方や物事の捉え方といった方法論を学ぶ場、あるいは分析道具を身に付ける機会であるといえます。基礎から専門を経て応用へと一歩ずつ体系的に学習することによって、経済社会問題を解決し、その社会を先導するのに必要な知識とスキル、論理的に物事を考える力を養っていきます。経済学では社会現象を数値として扱い、数学的理論を用いて議論することが多いため、社会系統の学問の中で数学の知識が必要な分野の一つと言えます。

経営学部

経営学は私たちが生きている社会を、経営や組織や管理制度などのしくみを捉えようとするダイナミックな学問分野です。経営という現象を仕組みの面、人間の面で捉えるために、様々な専門科目があり、基礎学問分野も、数学、経済学から、心理学、社会学にまで及ぶので、興味の持てる科目が見つからないという心配が非常に少ないのも特徴です。経営学部は実践を重視しているためグループワークやプレゼンテーションなどに取り組む機会がとても多く、考える力や発表する力を身に付けるだけでなく、様々な価値観に触れることができるのも魅力の一つです。現在ではコンピューターを使って実在する企業の業績を研究したり、架空の企業シミュレーションを行ったりと、極めて企業活動に近い形態で経営を体験する実習授業が取り入れられています。

商学・会計学部

商学は現実に行われている商行為や商取引を研究する学問です。お金を稼ぐ事の意味や重要性を考え、その仕組みやメカニズムを科学的に捉え、そこから得られた知見をさらに実践に役立てることを学び、商品の流通や貿易、消費などに即した実学を中心に勉強し、円滑にビジネスが回る方法を探ります。ビジネスを正面から考える学問だけに、短い大学生活の後に役立つ有用な知見が多く、卒業後にこそ、その力が大いに発揮されます。
会計学は、主に企業の財務状況の計算方法を研究します。会計学の第一歩は複式簿記の履修から始まり、それから企業外部者のための経営実績を報告する総務会計、企業内部者に対して会計情報を提供する管理会計の部門があります。会計学を専攻した学生には、社会に出てから会計の専門家としての様々な道が開かれています。

2016年度 公認会計士合格者数

公認会計士は、経理系資格で頂点を極める資格で、監査、会計、税務、経営コンサルティングなど多方面にわたる業務領域があり、特に業務監査(*)については公認会計士の独占業務です。公認会計士は、税理士となる資格も持っており税理士登録を行うことによりその業務を遂行できます。
依頼を受けた企業の財務監査が主な仕事で、具体的には組織や営業内容を調査し、帳簿、伝票、その他経理に関する書類に誤りがないかどうかをチェックします。財産目録、貸借対照表、損益計算書を確認した後、監査報告書、監査証明書を作成します。そのほか経営全般に関するコンサルタントや、税務業務も行います。
* 公認会計士が投資家や債権者のために企業の財務諸表が適正に作成されていることを監査し意見を表明することで、財務諸表の信憑性を保つ業務。

順位 大学 合格者数
1 慶應義塾大学 139
2 早稲田大学 96
2 中央大学 96
4 明治大学 72
5 東京大学 36
6 同志社大学 33
7 立命館大学 29
8 関西学院大学 27
9 法政大学 27
10 神戸大学 26

大学生の声

神戸大学 経営学部
T・M さん

経営学部経営学科で学ぶ私は、一般就職を希望しており、三回生の夏に就職活動が始まったため、就職活動を頑張っています。
まず、この学部で学べる内容は、会計学、市場原理、狭義での経営学組織論や経営戦略などの三つに大分することができ、二回生までは専攻がないため、学部での授業でこれらそれぞれの内容について学んでいました。三回生になると、研究指導という、いわゆるゼミの活動が始まり、それぞれが専攻するテーマについて、同じゼミに属する十名程の同期・ゼミの教授と議論や話し合いを通して研究するようになります。私は経営戦略を専攻していて、『スーパー銭湯が流行している現在、かつてからの銭湯が潰れない理由』というテーマで、銭湯とスーパー銭湯の人々からの聞き込みや、顧客層・消費の動向の変化、両者の経営状況の推移の調査、環境が消費に与える影響への考察、ゼミの同期と教授からのアドバイスなどをもとに、発表への準備を進めています。今ではゼミでの活動とその準備は勉強の大半を占めています。
とはいえ、経営学部では授業やゼミなどの勉強が学生生活の大きな部分を占めているわけではありません。一回生、二回生では、すべての学部の人が学ぶ全学共通科目教養や言語の授業などと専門の授業を並行して学び、三回生からはほとんどの人は専門授業のみを受講することになります。経営学部の専門の授業では、講義に出席する必要がなく、自宅で学習し、テストで良い点数を取ればよい、という授業が多いため、課外活動に注力できることも大きな特徴です。僕は、現在は学生団体に所属しており、この団体で主催する学内での夏祭りや、学部の同窓会と共催して行う新入生歓迎のパーティーの運営に力を注いでいます。また、二回生の頃は、社会人の方とチームを組んでより良い広告について考えるビジネスコンテストにも出場しておりました。この社会人の方とは、学校の授業をきっかけに知り合い、課外での大会に同じチームで出場することになりました。このように、課外での活動を有意義に行うために、授業で学んだことを活かす、ということができるのは、実践を重視する経営学部ならではだと考えています。また、就職活動が始まり、学校のカリキュラムとして就職活動を支援する、という制度はないものの、学んだ知識を用いて、企業選びの軸としたり、将来の働き方の理想像を描くことができる点も、実践を重視する学問ならではの利点です。

大阪市立大学 経済学部
F・G さん

私が通っている大阪市立大学の経済学部では入門科目→基礎科目→応用科目→専門科目→専門演習という流れで経済学について学びます。
1回生前半では入門科目として日本や世界の経済について、教授が最近のニュースから取り上げてきたものを用いて学習をしました。ここでは具体的な事がらを多く取り扱うのですんなりと経済学の世界に入れるかと思います。
しかし大変なのはこれからで、次に1回生の後半から2回生の前半にかけて、基礎科目としてマクロ経済学やミクロ経済学、政治経済学など経済学を学ぶ上での基盤となる基本的なことを一通り教わるのですが、ほとんどが中学や高校では習わなかったもので、尚且つ極めて抽象的なものが多かったので苦労しました。
加えて基礎科目で学んだことをこれからの専門科目や専門演習の講義で使うのできちんと理解をしなくてはなりません。そのためここは集中して学習に取り組んでください。
そして2回生後半から3回生、4回生ではその専門科目というものを学びます。これは基礎科目で学んだことを応用した、その名の通りさらに専門的なものとなります。具体的には交通経済論や地方財政論、統計解析論などといったものがありました。専門的な講義となるので、その内容は講義や教授によって多少は前後しますがやはり基本的には難しいものが多かった印象です。まずは自分の興味のあるものから受講していきましょう。加えてここでは経済学部以外にも商学部や法学部の授業もとることが可能で、経済学部にはない視点から見た講義を受けることができるので新鮮なものが多く、大変有意義でした。大学によって異なることもありますが大半は卒業単位として換算することができると思いますのでぜひ受講するほうがいいと思います。
また上記の専門科目と並行して演習科目、いわゆるゼミというものが3回生から始まります。ここでは教授1人に少数の学生(国公立大なら10人前後、私立大なら20人前後)がついて、ひとつの分野に特化したものを学びます。ここでは教授によって本当にゼミの色が異なるので説明会に積極的に参加して、どのゼミに行くかよく吟味しましょう。課題が多いゼミ、他大学とのゼミ討論会に参加するゼミ、海外へ行くゼミ、何もしないゼミなど様々です。例えば私が所属しているゼミは地方財政を主なテーマとして取り扱っています。具体的にはまず統計を用いた分析方法についてテキストを使って学習をし、次に2つの班に分かれてそれぞれテーマを決めて分析を開始しました。私の班では「世界遺産の経済効果」といったテーマで調査を行っています。そしてそこで分析した内容を中間発表として7月のインターゼミ(同じ学内でのゼミ対抗討論会)に参加し、12月の三商大ゼミ(一橋大、神戸大、大阪市立大によるゼミ対抗討論会)で発表しました。
最後に私が今までの大学生活の中で最も苦労したのは実は数学でした。受験の時は数ⅡBまでしか必要ありませんでしたが、経済学の授業の中では普通に数Ⅲの内容が求められます。また大学の教授もあまり丁寧に教えてくれなかったためほぼ自力で数Ⅲを勉強しなければならず本当に大変でした。なので文系だから数学はやらなくてもいいやという気持ちは、経済学部を考えているなら今のうちに捨てておくことをおすすめします。

同志社大学 経済学部
M・Y さん

私の通っている同志社大学経済学部経済学科では、統計と初級マクロ経済学を習っています。統計とは簡単に言えば与えられているデータから次のデータ値を推定したり、そのデータからわかることを導き出す科目です。初級マクロ経済学は消費者一人の行動を分析するミクロ経済学をベースに、分析対象を国全体という規模まで拡張し、市場や貨幣を均衡させる方法について議論する科目です。
他の学部にも当てはまるかは分かりませんが、経済学部では知識の積み重ねが重要になってきます。日本史などのようにある特定の分野だけ得意だ、というケースは非常に少ないです。特に1回生の春学期に習う必修科目は1回生秋学期の経済数学やミクロ経済学、2回生春学期の統計や初級マクロ経済学の内容と密接につながっています。これを逆手にとれば、1回生の春学期に基礎を固めておけば、それ以降の必修科目の理解が容易になり、単位取得につながるということです。なので、経済学部に入学しようと考えておられる方は1回生の春学期が勝負だと覚えていてください。もちろん経済学部以外を目指す方にもオススメします。
経済学部と言えば、数学は切っても切り離せません。私も高校生の頃は、「経済学部で数学ができない人は留年する」などのウワサをよく聞いていたので、経済学部に合格しても不安でした。確かに、数学を使う機会は多いですし、数Ⅲの知識も出てきます。しかし、大学側も経済学部は文系中心の学部であることを分かっています。なので、簡単な数学の単元(微分・積分など)であっても丁寧に説明してくれます。私も数学はとても苦手でしたが、授業内容を復習することで経済数学のテストで満点が取れました。きちんと講義を聞いていれば理解できると思ってもらって大丈夫です。
私は今のところ、将来の夢や未来のビジョンがまだ全く描けていません。私の周りにも同じように将来に悩む学生は多いです。ですが、大学にはたくさんのヒントが転がっています。そのひとつは一般教養科目です。大学生の中には一般教養科目をあまり積極的に受講しないという人もいます。しかし、最初はなんとなく履修した講義内容の中から、突然興味がわいたりすることがよくあるそうです。私の先輩は宗教学という教科を受講してから、宗教に興味がわいたようで、将来は宗教関係の教授になりたいと言っていました。私はまだ興味のあるものに出会えていませんが、かなり自分の興味のある分野は曖昧ですが見えてきました。あえて自分が知らない分野の講義を受講することが、将来像を見つけるために役立つということもあると思いますので、皆さんも大学生になったら、ぜひいろいろ挑戦してみて下さい。

社会人の声

京都大学 経済学部 卒業
K・S さん

私は現在、外資系の映画配給会社でマーケティングのお仕事をしています。中高生の頃から映画を観ること、特に洋画が大好きで、かねてから憧れていた映画に携わるお仕事をさせて頂くことができ、とても充実した楽しい毎日を過ごしています。
と言っても、私が現在の会社に入社したのは昨年からです。それまでは、新卒で入社した外資系消費財メーカーでセールスとして働いていました。
大学3回生の秋頃、「どこに行っても通用する(グローバルに活躍できる)ビジネスパーソンになりたい」という漠然とした目標を持って就職活動を始め、第一志望としていた会社に入社することができました。社会人の常識や仕事をする上での考え方、仕事の進め方、コミュニケーションスキルなど、あらゆることを一から叩き込んでいただきました。毎日有意義で沢山の刺激と学びがあった毎日は、転職先でも大いに役立っています。「大好きな映画に携わる仕事がしたい」と転職を希望した時にも背中を押してくださり、今でも交流を続けてくださる前職の方には感謝の気持ちでいっぱいです。
私は京都大学経済学部で4年間学び、ゼミではマーケティングを専攻していました。素敵な京都の景色に囲まれ、自由な学風の中で自分が学びたいと思ったマーケティングをとことん研究しながら、大学3・4回生の頃は何度も海外へ行っていました。アメリカ、メキシコには合計1年弱、滞在して現地の大学でマーケティングを学ぶ機会を頂いたのですが「この人たちと互角に渡り合えるビジネスパーソンになりたい」と強く感じられたのは間違いなく学生時代の海外経験が活きていますし、「力をつけて、いつかエンターテイメント業界で働きたい」と長期の目標が立てられたのもアメリカに滞在できたおかげです。
そして現在貴重な機会を頂いて、沢山の素敵な作品と、映画が大好きな先輩方に囲まれて働いています。自社の作品はできるだけ全て鑑賞し、「この作品のターゲットは?」「キャッチコピーは何が良いか?」「興行収入の目標は?」「限られた宣伝費の中で何をするのが効果的か?」などなど、大学で学んだマーケティングの知識、考え方をたくさん生かせている毎日です。
映画は医療や薬品、洗剤などの消費財とは異なる「嗜好品・娯楽品」なので、人々の経済状況によってはまず支出から削られてしまいます。それを防ぐべく、「この素敵な作品を観てほしい!」という熱意を持ちながら、実際に映画を観てもらう、足を運んでもらうために何をするのが良いのか?を日々考えています。
アメリカの本社とやりとりをすることも多く、学生時代に学んだ語学力は本当に役立っています。高校生の頃は漠然と「京都が好きだから」という理由を第一に勉強していましたが、今、高校生の頃から好きだったものに携われているのは、間違いなくその時に努力を積み重ねられたからだと思います。高校時代はバスケットボール部に所属しており、3年生の夏頃まで部活を続けながら勉強するのはかなりハードでした。それでも、「自分が納得するまで考える力」「目標達成のために自分で必要なものを理解して実行する力」がつけられた受験生時代は、今の自分になくてはならないものだったと思います。
今、将来何がしたい!と具体的に決まっていなくても、目標とする大学へ入学するために一生懸命勉強することは、将来必ず活きてきますし、大きな自信になります。大学生活で好きなことを学び、自由な時間を充実したものにできるよう、頑張ってください!