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歯学部ってどんな学部?

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歯に関する知識に加え、歯と身体の相互作用についても習得します。歯の治療の際には、麻酔や薬を適切に用いる必要があるので、薬の作用・副作用、毒性について学びます。また、虫歯の治療や入れ歯に使われる金属、セラミックス、高分子の性質や歯科治療の器具の扱い方も学び、将来歯科医として活躍するための素養を養います。さらに、治療だけではなく、日常の生活習慣を改善し、虫歯や歯周病を防ぐにはどうすれば良いかを学ぶ予防歯科学を通して、歯の健康の増進を指導できる能力を身に付けます。6年に渡る修学期間中には国家試験を受け、実際に病院で臨床研修を受けることになります。

具体的には以下のようなことを学びます。

基礎系歯学  歯学医療の基礎となる医学領域を扱う

解剖学・口腔解剖学:口、心臓、肺、肝臓、脳などのさまざまな器官やそれを作っている組織を形態の面から学びます。
生理学・口腔生理学:解剖学で学ぶさまざまな器官や組織がどのような働きをしているか、その仕組みを学びます。口についてはどのように食べ物を咀嚼(そしゃく)し、味わうかなどが対象です。
生化学・口腔生化学:細胞の内外で行われている代謝の働きを、物質的な面から化学的手法を用いて学びます。口については歯や骨などがどのように形成され、維持されているかなどを解明します。
病理学・口腔病理学:病気の本体を形態や物質の面から学びます。口については、歯・唾液腺・骨などに起こる病気が対象です。
細菌学・口腔細菌学:細菌を始め、微生物による病気がどうして起こるのか、その発生の仕組みを学びます。
薬理学・歯科薬理学:薬の作用、効果、毒性などについて学びます。化学的な手法を使うことが多いです。
歯科理工学(歯科材料学):金属、セラミックス、高分子、それらの複合材料など歯科治療で用いられる材料の諸性質、歯科用機械、器具の機能と操作法などを学びます。

臨床系歯学  直接患者に施す医療に関係した学問領域を学ぶ

予防歯科学:虫歯や歯周病などの口腔疾患の予防と口腔の健康保持、増進について理論・技術・実践方法などを学びます。
歯科保存学: 歯科疾患の病因と実態を知り、その診断、予防および治療法を学びます。模型を用いて患部の切除法などの実習を行います。
口腔治療学:歯周病の原因、診断、治療および実際の臨床技術を学びます。
口腔外科学:口腔、あご、顔面やその隣接組織の病気のうち、外科的処置を必要とするものについて学びます。
歯科補綴学:歯やあごなどに欠陥が生じたとき、これを人工的に補い、口腔の生理機能の回復を行うことに関して学びます。石膏の模型を使って実際に義歯を制作します。
小児歯科学:幼児期から思春期に至るまでの期間における歯科疾患の予防、診断、治療に関して学びます。
歯科矯正学:口腔顔面、歯並びの成長過程における形態や機能上の異常について、原因・診断・治療法を理解します。
歯科放射線学:放射線を用いた口腔疾患の診断、治療に関して学びます。
歯科麻酔学:治療時の痛みの除去、高齢患者の全身管理、口腔顔面領域の痛みのコントロールなどに関して学びます。

大学別歯科医師国家試験合格率

(第110回 平成29年2月実施分 受験者総数3,049人 合格者総数1,983人 合格率65.00%)

順位 大学名 受験者数 合格者数 合格率
1 東京医科歯科大学 51 48 94.12%
2 東京歯科大学 124 113 91.13%
3 北海道大学 50 43 86.00%
4 大阪大学 77 65 84.42%
5 九州大学 68 55 80.88%
6 昭和大学 126 110 79.37%
7 九州歯科大学 121 96 79.34%
8 岡山大学 67 53 79.10%
9 東北大学 65 51 78.46%
10 日本大学(松戸歯学部) 134 102 76.12%
11 神奈川歯科大学 79 59 74.68%
12 大阪歯科大学 160 118 73.75%
13 鹿児島大学 75 54 72.00%
14 愛知学院大学 139 99 71.22%
15 新潟大学 62 44 70.97%
16 広島大学 66 45 68.18%
17 徳島大学 56 37 66.07%
18 明海大学 157 103 65.61%
19 長崎大学 66 43 65.15%
20 日本大学 165 101 61.59%
21 日本歯科大学 163 100 61.35%
22 岩手歯科大学 94 57 60.64%
23 日本歯科大学(新潟歯学部) 78 46 58.97%
24 北海道医療大学 96 53 55.21%
25 朝日大学 178 87 48.88%
26 松本歯科大学 127 59 46.46%
27 鶴見大学 132 58 43.94%
28 福岡歯科大学 132 50 37.88%
29 奥羽大学 130 40

30.77%

 

~第111回歯科医師国家試験(2018年実施分)の概要~

試験期日:平成30年2月3日(土)及び2月4日(日)
試験会場:北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県及び福岡県
試験内容:臨床上必要な歯科医学及び口腔衛生に関して、歯科医師として具有すべき知識及び技能

大学生の声 

大阪大学 歯学部
Y・K さん

私は歯学部に所属しています。入学してから2回生の夏までは主に豊中キャンパスで一般教養科目と週1、2回吹田キャンパスで専門科目を学びます。2回生後期からは吹田キャンパスに移って専門科目を本格的に学び始めます。歯学部の専門科目は、医療の基礎となる医学領域を扱う基礎科目と直接患者さんの医療に適用できる臨床科目に分かれており、3回生の冬頃までは生化学、解剖学、薬理学、病理学など基礎9科目を学びます。これらの基礎科目は歯科のイメージとは少し離れており、暗記量も多くなかなか馴染みにくいものですが、後々臨床科目を学ぶうえでの基礎となる非常に大切な科目です。基礎科目の総仕上げとして、すべての学生が教室ごとに振り分けられ、1ヶ月半ほど実際に研究者と一緒になって研究を行う基礎配属実習が設けられています。私も口腔病理学教室で骨の石灰化に関わる蛋白質についてマウスを用いた実験やシャーレ上の実験を行い、研究発表を行いました。最先端の研究に携われる機会であるとともに研究発表に慣れることができる非常に良い機会であると思います。基礎科目が終わるとやっと一般的な歯科のイメージのある臨床科目を学び始めます。4回生では歯科臨床科目の講義を受けながら義歯を作ったり歯を削ったりと模型実習に取り組みます。齲蝕(虫歯)、歯周病や義歯について学ぶ中で基礎科目の重要性を再認識しています。また、臨床科目では、班ごとに症例が与えられ、論文などをもとに治療方針などをまとめて発表するPBLという機会が何度かあります。実際の症例を与えられることで講義で受けたことの臨床応用を考える事ができ、インフォームドコンセントの重要性や、きちんとしたエビデンスに基づいた治療を行うことの重要性を学ぶことができます。また、論文の読み方を学ぶ機会にもなります。5回生の夏までは臨床科目を学び、その後CBTとOSCEという共用試験を受けます。この共用試験に合格して初めて歯学部病院での臨床実習を受けることができます。歯科の場合、勉強すればCBTやOSCEに落ちることは少ないですが、国家試験は年々厳しくなってきているそうです。今は歯科医師過剰と言われ、コンビニよりも歯科医院の数が多いと言われるほどで、歯科医にとっては厳しい時代であるかもしれません。もちろん、歯科医師にとって手先の器用さは大切ですが、これからの歯科医師にはそれだけでなく、基礎科目の知識や最先端の研究のエビデンスに基づいたその患者さんにとって最善の治療を行うことが求められると思います。私は入学当初は基礎研究に興味がありましたが、今は臨床に進みたいと思っています。臨床歯科といっても主に義歯を扱う科(補綴科)、歯周病を扱う科(治療科)、齲蝕を扱う科(保存科)、口腔外科など色々な科に分かれており、具体的な進路はまだ決めていませんが、良き歯科医師となれるように日々勉強してたくさんの知識をつけていきたいです。