大学受験ガイドロイヤルナビ

東大・京大・阪大・神大などへの現役合格生を輩出している研伸館(現役高校生対象大学受験指導塾)が発行している大学受験ガイド

先輩からのメッセージ「『医師』という夢の叶え方②」

2年間の初期研修

採血や点滴、手術の立ち会い、当直

医師国家試験に合格したら、全国から研修病院を選ぶことができます。大学5、6年生の時にいろいろな病院を回って、それぞれの判断基準で病院を選びます。
患者さんを診る医者になるのであれば、国家試験合格後、最初の2年間は初期研修をするということを義務づけられています。いろいろな科を2ヶ月ごとで回り、常勤医や看護師さんから様々なことを学びます。最初は採血や点滴をするところから始まり、外科の先生が手術をする時に一緒に入ったり、夜中の救急外来で当直をしたりするようになります。初期研修の2年間は、患者さんとの接し方や、どういうふうに治療方針を決めていくかということを学び、医師としての基本を身につけていきます
それが終わると3年目からは後期研修が始まります。何科の医者になるかを決め、その科の専門の医者として研修を積んでいくことになります。

 神経内科としての後期研修

できることが一気にふえ、医者としての責任を意識する

私は神経内科を選びました。神経内科は、代表的なもので言うと、認知症、てんかん、髄膜炎、アルツハイマーなどを主に診る科です。なぜ神経内科を選んだかというと、神経内科では特殊な診察手技が必要であり、それが格好いいなと思ったからです。
後期研修医になると、できることが一気に増えます。まずは入院患者の主治医になります。主治医というのは、治療方針を決めたり患者さんに病状を説明したりすることを中心になって行うので、責任が増えます。自分の外来を持ちますし、「オンコール当番」もすることになります。例えば、夜中に痙攣の患者さんが救急車で運ばれてきた時、他の科の医者では治療方針などがわかりません。その時私が家にいても電話がかかってくると、すぐに駆けつけなければなりません。そして患者さんを診察して入院させたり、治療方針を決めたりしていく当番です。外科医の先生は、執刀もできるようになります。
後期研修では、毎日朝7時ぐらいに病院に行き、入院患者さんを15分ほど回診して、カンファレンスで治療方針の相談をします。日中は外来があれば外来をし、オンコール当番になれば家に帰ってもいつ呼び出されるかわからないというような生活を送ります。

研修後のキャリアプラン 

研修後のキャリアプランは様々

後期研修が終わるといろんなキャリアプランがありますが、患者さんを診る臨床医になるパターンが一番多いです。一方、病院で働きながら臨床研究をする人もたくさんいます。臨床研究では、ある薬をいろんな患者に投与してその治療効果を分析するなどして研究をしていきます。認知症を完全に治せる薬はまだ見つかっていません。
そのため、亡くなった人の脳細胞を取ってきて研究したり、治療薬を開発したりすることは、医学の発展にはかかせない一番重要なところでもあります。また、大学院に行って博士を取る人、海外で行って勉強する人もいます。

アメリカで医者として働くには

日本の医師免許を持っていてもアメリカでは働けません。アメリカで医師として働くためには、アメリカ以外の国籍の人でもある程度の医学知識がありますよというお墨付きをもらうための試験を受ける必要があります。具体的には、模擬患者さんの症状を聞いて診察をして(もちろん英語!)、カルテを書くというような試験です。
私は初期研修の2年目の終わりにこれを受け、無事に合格しました。よってアメリカで初期研修を始めることもできるですが、今のところその予定はありません。

医者としての業務+α

医学知識は日進月歩、知識のアップデートは必須

業務の他には、英語の論文を読んだり、論文を書いたり、学会発表をしたりということをしていきます。患者さんが皆教科書どおりの症状でやってくるわけではありません。実際に、どうやって治療したらいいかわからないケースというのも非常にたくさんあります。同じような症状の人を診たことがある医者が世界中にいないかどうかなど探したりする時には、英語で論文を探すことになります。
また、こちらから世界に発信したりしないといけないことも出てきます。医学知識というのは日進月歩なので、10年間たてばとかなり変わります。英語の論文を読んで日々勉強しながら、日々自分の知識をアップデートしていく必要があります。

女性としての生き方と医者という仕事の両立

仕事のために妊娠、出産をためらうという必要はない

女性の場合、医者としての下積み期間が結婚、出産期間などの適齢期に当たります。
若いうちはバリバリ働いてそれから結婚、妊娠、出産を考えたいという人、キャリアはいつでも積めるからプライベートも大事にしたいという人など、考え方は人それぞれです。妊娠・出産をすると、時間外勤務にある程度制限をかけないといけない時期がやってきます。しかし私は、長い医者人生の中で、数ヶ月、数年間を子供のために費やしても損失にはならないと思います。よって、仕事のために妊娠、出産をためらうという必要はないのではないかというのが私の考えです。キャリアについても、子育てしながらでも積めるというふうに思います。

これからはもっと仕事と子育ての両立がしやすくなる

実際周りにも子育てをしているお医者さんはたくさんいます。時間外勤務で制限をかけながら常勤で働いている人も多いですし、親が近くにいる方はそのサポートを活用して仕事をされています。私の病院はとても協力的で、2ヶ月間在宅勤務をさせてもらいました。これは院内では初のことでした。これからは、もっといろいろな働き方をできるようになり、子育てとの両立ももっとしやすくなるのではないかと思います

これから医者を目指すあなたへ

英語は必要不可欠!勉強する姿勢も重要

受験勉強は、受験のためだけのものではありません。特に英語は必要不可欠です。
論文を読むため、書くためはもちろん、学会発表などでも必要になってきますので、英語は必ずきちんと勉強しておいてほしいです。
また、数学、物理、化学も基礎医学で必要になるため、基礎教養として重要です。そして何よりも、勉強する姿勢、どんな風に自分は勉強することができるのかを知っておくことは、働いていくうえでも重要です。決して受験のためだけではないことを心に留めておいてほしいです。

「コミュニケーション能力」と「体力」が大切!

そして、医者は患者さんの命を預かる仕事なので、それなりの覚悟と責任感が必要です。もしも自分の親が夜中に倒れて救急車で病院へ運ばれて、その時出てきたお医者さんが全然医学知識がなかったとしたら、または投げやりな態度だったり、専門用語ばかり使われて全然意味がわからなかっとしたら…すごく不安になりますよね。患者さんと「いかに信頼関係を構築できるか」ということが大切です。よって、「コミュニケーション能力」が一番大切と言っても過言ではありません。また、時間外勤務は避けて通れないため、それなりに体力もいります。

医師となった今でも研伸館での受験勉強は自分の財産

そして、生涯勉強であるということだと思います。患者さんのためになるように、日々勉強する必要があります。私は受験勉強をこれ以上できないと思えるくらい頑張ったことが自分の財産になっていると思っています。それは、研伸館の先生方のおかげだと思っています。

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roynavi.kenshinkan.net

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