英語は無機的な問題設定から有機的な問題設定へ
筆記
(1)個別の知識問題の消滅
受験英語の記述試験では伝統的に長文読解と共に、個別の知識力が問われる発音・アクセントや文法・構文に関する問題が出題されていましたが、
このテストでは読解に関する内容を問うものばかりで、知識だけで解ける問題が出題されなくなったのが最大の特徴の一つと言えます。
(2)事実と意見を区別して解答する問題
試行調査では事実のみではなく、意見を織り交ぜた内容が出題されています。
これは本文を読みながら書かれている内容を抜き出すだけではなく、その内容がどういうトーン、つまり事実(客観)なのか意見(主観)なのかというニュアンスを読み取る力が必要とされるので、より正確な読み取りの判断を求められます。
(3) 一つの問いに対して複数解答を求める問題
このテストでは各問いに一つの答えを選ばせるものだけではなく、答えを複数個(しかも正解の数が分からないものを)選ばせる問題が出題されます。
一つでも間違えると0点となるので、より正確な情報の読み取りと、その読み取った情報と選択肢との正しい照合が必要となるので、当てずっぽうでたまたま正解するという可能性が低くなるという意味でも本当の理解力を試すものとなります。
※2018年の施行調査に基づく情報です。変更となる可能性もございます。
リスニング
(1) 難易度の順列化
このテストではCEFR レベルA1~ B1に基づいて問題が設定されており、順に難易度が上がっていくように問題が設定されているのが特徴の一つと言えます。
第1~3問まではA1およびA2レベルで、第4問以降はほぼ全てにおいてB1レベルとなります。
これはリーディングにもほぼ同じことが当てはまります。
(2)英文が読まれる回数の違い
第1~3問までは英文が2回読まれますが、第4問以降は英文が1回しか読まれません。
また比較的内容が理解しやすい前者のパートが2回読みで、内容的にも難易度が上がる後者の方が1回読みであるということが、このテストを難化させる最大の特徴の一つと言えます。
(3)選択肢を複数回使用させる問題
従来なら一つの問いに対して、通例4つ(あるいは5つ)の選択肢が存在し、一つの問いに対して一つを選ばせるパターンである程度は統一されていましたが、
このテストでは同じ選択肢を複数回使用することを認める問題が出題されています。
研伸館では…
このような分析を元に、講師が作成したオリジナル教材で実力養成を行っていきます。高3生対象の「共通テスト講座」では、共通テストで出題が予想される形式の問題に触れながら、求められる「思考力・判断力・表現力」を身につけていきます。
表層的な知識やテクニックを教えるのではなく、深く理解することでどんな角度から問われても必要な形で知識を取り出し答えられるようになることを心がけ、指導していきます。
また、高1・高2の授業の中でも、「本質的な理解」を通じて、将来共通テストに対応できるようになる力を身につけていきます。